本記事にはアフィリエイト広告を含みます。掲載している互換情報は各メーカーの公開仕様に基づいており、広告の有無によって内容を変えることはありません。
結論:条件付きでNO。保証を残したいなら使いません
条件付きでNOです。メーカーの保証を残したいなら、XMP・EXPOは使いません。XMP・EXPOはメモリを決められた速さより速く動かす設定で、使うとCPUの保証が外れることがあると、インテルとAMDが書いているためです。
XMP・EXPOを使わない場合と、使う場合の候補
下記は、XMP・EXPOを使わずに規格の標準の速さ(JEDEC)で動くDDR5-5600(16GB×2枚)と、XMPとEXPOの両方に対応したDDR5-6000(16GB×2枚)です。保証の範囲で使うならDDR5-5600のほう、速さを取るならDDR5-6000のほうです。CPUの対応速度を製品ページで確かめてから選んでください。対応を確認しやすいメーカーの製品から1つずつ選んで並べたもので、当サイトが実際に使用して比較したものではありません。購入前には、必ずメーカーの仕様欄で対応状況をご確認ください。
シリコンパワー DDR5 32GB(16GB×2) デスクトップ用 PCメモリ DDR5-5600 ゲーミング 5600MHz(PC5-44800)288ピン CL40 1.1V UDIMM Non-ECC RAM コンピューター メモリ SP032GBLVU560F22
CORSAIR|コルセア VENGEANCE DDR5 32GB (2 x 16GB) DDR5 6000 CL38 1.35V Intel XMP & AMD EXPO – GREY CMK32GX5M2D6000Z38
保証が外れてもよく、少しでも速くしたい人だけが使います。使わない場合は、XMP・EXPOを使わない標準の速さ(JEDEC)のメモリを選び、パソコンの設定画面(BIOS)は買ったときのままにします。保証がどう書かれているかと、自分のCPUの決められた速さの調べ方は、下の節にあります。
価格は日々変わるため、この記事には載せていません。当日の価格は、上の商品カードのリンク先でご確認ください。
XMP(インテル)とEXPO(AMD)は、メモリのメーカーが検証した速度・タイミング・電圧の組を、BIOSで読み込む仕組みです。インテルのよくある質問によると、XMP対応のメモリも最初はJEDEC(メモリの規格を決めている団体)の標準の速さで動き、BIOSでXMPを選んだあとから速い設定が使われます。DDR5-6000と書かれたメモリを挿しても、設定を変えなければその速度では動きません。
CPUメーカーが公表しているメモリの対応速度
CPUごとに、メモリの対応速度が仕様に書かれています。XMP・EXPOで設定する速度がこれを超えると、CPUメーカーの仕様の外になります。
| CPU | メモリの対応速度 | どこに書かれているか |
|---|---|---|
| Core i7-12700K(インテル 第12世代) | DDR5-4800/DDR4-3200 | インテルの製品仕様「メモリーの種類」 |
| Core Ultra 9 285K(インテル Core Ultra 200S) | DDR5-6400 | インテルの製品仕様「メモリーの種類」 |
| Ryzen 7 5800X3D(AMD AM4) | DDR4-3200 | AMDの製品ページ |
| Ryzen 7 9800X3D(AMD AM5) | 2枚でDDR5-5600、4枚でDDR5-3600 | AMDの製品ページ「最大メモリ速度」 |
自分のCPUの対応速度は、型番で製品ページを開けば分かります。インテルは製品仕様の「メモリーの種類」、AMDは製品ページの「最大メモリ速度」の欄です。型番はWindowsの「システム情報」(msinfo32)の「プロセッサ」に出ます。
保証についてインテルとAMDが書いていること
AMDは、公開した仕様の範囲外の動作では、AMDのハードウェアやソフトウェアで有効にした場合でもAMD製品の保証が無効になると書いています。メモリのタイミングや電圧の変更もここに含まれ、システムメーカーや販売店の保証が無効になる場合があるとも書いています。故障・損傷・データの損失などのリスクは使う人が負う、という書き方です。
インテルは、XMPを有効にして定格の仕様を超えて使うと、プロセッサーの保証が無効になる場合があると答えています。XMPの機能があるのはZとBシリーズのマザーボードだとインテルは書いています。ほかのマザーボードでは、製品ページの仕様にXMPやメモリのオーバークロックの記載があるかを見ます。
保証の期間中ならXMP・EXPOを使わない、4枚挿しなら対応速度が下がる
| 状況 | 選び方 |
|---|---|
| BTOのPCで、販売店やメーカーの保証期間中 | XMP・EXPOは使わない。標準の速さ(JEDEC)で動くメモリを選ぶ |
| 自作で、保証の範囲で使いたい | 同上。XMP・EXPO対応のメモリを挿しても、設定を変えなければ標準の速さで動く |
| 自作で、保証が外れることを承知で速さを取る | XMP・EXPO対応のキットを選び、マザーボードのメモリ対応表に型番があるかを見る |
| メモリを4枚挿す | 仕様の上の対応速度が下がることがある。9800X3DはAMDの製品ページで2枚がDDR5-5600、4枚がDDR5-3600 |
4枚挿しでは、XMP・EXPOとは別に、仕様の上の対応速度が下がることがあります。枚数ごとの対応速度はマザーボードの製品ページにも書かれています。詳しくはメモリ4枚挿しのデメリットにあります。
いまのメモリがどの速度で動いているかを確かめる
- タスクマネージャーを開き、「パフォーマンス」→「メモリ」の「速度」を見ます。
- 上の表の要領で、自分のCPUの対応速度と比べます。同じか下なら、CPUの仕様の範囲で動いています。
- 対応速度より上なら、BIOSでXMP・EXPOなどのオーバークロックの設定が有効になっています。元に戻すなら、BIOSでその項目を無効にします。
BTOのPCで速度が対応速度より上のときは、購入元がその設定で出荷しているかを、注文時の構成表か購入元への問い合わせで確かめます。
XMP・EXPOを有効にする手順(保証が外れてもよい場合)
- マザーボードの製品ページのメモリ対応表で、使うメモリの型番が載っているかを確かめます。
- PCを再起動し、起動直後に画面に出るキーを押してBIOSを開きます。キーはマザーボードの説明書に書かれています。
- メモリの設定の項目で、XMPかEXPOのプロファイルを選びます。項目の名前はマザーボードのメーカーごとに違います。
- 設定を保存して再起動し、タスクマネージャーの「メモリ」の「速度」が変わったかを見ます。
- 起動しない・落ちるときは、BIOSの設定を既定値に戻します。BIOSの画面にも入れないときは、PCの電源を切り、電源ケーブルをコンセントから抜いてから、マザーボードの説明書にある設定を出荷時に戻す手順(CMOSクリア)に従うか、BTOのPCなら購入元に相談します。
インテルのよくある質問の説明どおり、XMPはBIOSで選んだあとから使われます。保証の扱いは上の節のとおりです。
買わなくてよい場合
- いまのメモリがCPUの対応速度で動いているなら、速度のために買い替える理由は仕様からは出てきません。
- 困っているのが容量なら、速度ではなく容量を見ます。足りているかの見方はメモリ増設の前に確かめることにあります。
間違えるとどうなるか
XMP・EXPOを有効にしたあとに起動しない・落ちるときは、BIOSの設定を既定値に戻すと標準の速さに戻ります。別の製品を混ぜたメモリでは、XMP・EXPOの設定が当てにならなくなります(違うメーカーのメモリを混ぜても動くか)。
よくある質問
XMPとEXPOの違いは何ですか。
XMPはインテル、EXPOはAMDが用意した、メモリをオーバークロックする設定の仕組みです。AMDはEXPOをソケットAM5(CPUを挿す台の規格)のRyzen向けにDDR5で用意しています。両方に対応したメモリもあります。
オーバークロックでメモリの寿命は縮みますか。
寿命が何年変わるかを、インテルとAMDは公表していません。AMDは、仕様の範囲外の動作による故障や損傷のリスクは使う人が負うと書いています。
DDR5-6000のメモリを買えば、6000で動きますか。
設定を変えなければ、規格どおりの標準の速さで動きます。6000で動かすには、BIOSでXMPかEXPOのプロファイルを選びます。そのうえで、CPUの対応速度を超える分は仕様の外になります。
H670などのHシリーズのマザーボードでXMPは使えますか。
インテルはXMPの機能があるのはZとBシリーズのマザーボードだと書いています。Hシリーズは、マザーボードの製品ページの仕様にXMPやメモリのオーバークロックの記載があるかで確かめます。
Ryzen 7000シリーズと9000シリーズの対応速度は同じですか。
同じではありません。AMDの製品ページの「最大メモリ速度」は、7000シリーズの7800X3Dが2枚でDDR5-5200、9000シリーズの9800X3Dが2枚でDDR5-5600です(4枚はどちらもDDR5-3600)。ほかの型番も同じ欄で確かめられます。
出典と確認方法
このページの互換情報は、以下の公開仕様に基づいています。同じ手順でご自身でも確認できます。
- インテル「インテル エクストリーム・メモリー・プロファイル(インテル XMP)」:XMPは速度・タイミング・電圧の組をBIOSで読み込むオーバークロックのプロファイルであること、XMP対応メモリはまずJEDECの既定値で起動すること、ZとBシリーズのマザーボードにXMPの機能があること、定格の仕様を超えて使うとプロセッサーの保証が無効になる場合があること(よくある質問、2026-10-07 実ブラウザで確認)
- AMD「ソケット AM5 対応 AMD Ryzen プロセッサ向け AMD EXPO テクノロジ」:EXPOはDDR5メモリをオーバークロックする機能であること、脚注GD-106(AMDが公開した仕様の範囲外の動作は、AMDのハードウェアやソフトウェアで有効にした場合でもAMD製品の保証が無効、システムメーカーや販売店の保証も無効になる場合があり、故障・損傷・データ損失などのリスクは使用者が負う)(2026-10-07 実ブラウザで確認)
- インテル「Core i7-12700K プロセッサー」仕様:メモリーの種類 Up to DDR5 4800 MT/s、Up to DDR4 3200 MT/s(2026-10-07 実ブラウザで確認)
- インテル「Core Ultra 9 プロセッサー 285K」仕様:メモリーの種類 Up to DDR5 6400 MT/s(2026-10-07 実ブラウザで確認)
- AMD「AMD Ryzen 7 5800X3D ゲーミング プロセッサ」製品ページ:システムメモリの仕様 DDR4-3200(2026-10-06 実ブラウザで確認)
- AMD「AMD Ryzen 7 7800X3D デスクトップ プロセッサ」製品ページ:最大メモリ 128GB、最大メモリ速度 2x1R・2x2R DDR5-5200、4x1R・4x2R DDR5-3600(2026-10-08 確認)
- AMD「AMD Ryzen 7 9800X3D デスクトップ プロセッサ」製品ページ:システムメモリタイプ DDR5、最大メモリ速度 2x1R・2x2R DDR5-5600、4x1R・4x2R DDR5-3600(2026-10-07 実ブラウザで確認)
- Windowsの「システム情報」(msinfo32):Windowsキー+R を押して「msinfo32」と入力し、「システムの要約」の「プロセッサ」を見ます。
- マザーボードの製品ページ(メモリの仕様とメモリ対応表):メーカーサイトでマザーボードの型番を検索し、製品ページの「仕様」のメモリの欄と、「メモリ対応表」「QVL」の欄を開きます。
BTO・メーカー製PCをお使いの場合、マザーボードの型番は、Windowsの「システム情報」の「ベースボード製品」、または CPU-Z の Mainboard タブで確認できます(別のソフトを入れられない環境では、システム情報だけで足ります)。そこに出た型番でメーカーサイトが見つからないときは、マザーボードのメーカーではなくPCを買った店の製品ページ(構成表)と、その機種のサポートページを見てください。それでも分からない項目は、購入元に問い合わせるのが確実です。
この記事の互換情報は、各メーカーが公開している仕様をもとにしています。誤りが残る可能性もあるため、購入前にメーカーの公式仕様もあわせてご確認ください。
判定の根拠は判定の方法にまとめています。