本記事にはアフィリエイト広告を含みます。掲載している互換情報は各メーカーの公開仕様に基づいており、広告の有無によって内容を変えることはありません。
結論:温度に問題が出ていなければ、塗り替えは要りません
「2〜3年で塗り替え」とよく言われますが、その数字の出どころを確認できませんでした。メーカーが公表している使用期間は、確認できた範囲で最長5年です。
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互換チェッカーの「グリスの塗り替え」で、高負荷のときの温度と経過年数を選ぶと判定が出ます。
「2〜3年」の出どころが見つかりません
「CPUグリスは2年〜3年を目安に塗り替えるべき」という説明をよく見かけます。この数字の出どころを確認できませんでした。メーカーが公表している値のうち、確認できたのはNoctuaだけで、そちらは使用期間が最長5年です。
| 製品 | CPUに塗った状態での使用期間 | 開封前の保管期間 |
|---|---|---|
| Noctua NT-H1 | 最長5年 | 最長3年 |
| Noctua NT-H2 | 最長5年 | 最長3年 |
| ARCTIC MX-4 | 公表を確認できませんでした | 公表を確認できませんでした |
「2〜3年」は、Noctuaが別に公表している保管期間(開封前、最長3年)と一致します。 使用期間と保管期間が混ざっている可能性があります。ただし当サイトでは、そう断定できる資料を持っていません。
メーカーが年数を公表していないことのほうが多いという点も、確認した範囲では言えます。ARCTICのMX-4は公式のスペックシートが出荷情報だけで、耐久年数の記載がありません。
年数ではなく、温度で決まります
グリスが劣化すると、CPUの熱がクーラーへ伝わりにくくなります。つまり症状は温度に出ます。温度が上限に届いていないなら、何年経っていても塗り替える理由はありません。
高負荷のときの温度を測る
- タスクマネージャーではCPUの温度は分かりません。マザーボードメーカーのユーティリティか、BIOSの画面で見ます。
- 測るのは高負荷のときです。 何もしていないときの温度を見ても、グリスの状態は分かりません。ゲームや書き出しなど、普段いちばん重い作業をしている最中に見てください。
- 上限はCPUごとに違います。 Intelは型番ごとに「Tjunction」「最大動作温度」を公開しています。AMDも「最大動作温度」を公開しています。自分の型番で調べてください。
- 上限に達すると、CPUは自分で性能を落として温度を下げます。ゲームや書き出しの途中で急に遅くなるのは、この動きです。
当サイトは温度のしきい値を一律には示しません。上限はCPUごとに違い、メーカーが型番ごとに公表しているためです。
間違えるとどうなるか
塗り替えても温度が下がらないことがあります。原因がグリスではなかった場合です。ほこりの詰まり、ファンの故障、クーラーの取り付け不良のほうが先に疑うべきことも多く、先に温度を測っておかないと切り分けられません。
塗り替えにはクーラーを外す作業が要ります。グリス自体は安く手に入りますが、外して塗り直して戻すまでの手間と、取り付けを失敗するリスクがそこに乗ります。温度に問題が出ていないなら、そのリスクを取る理由がありません。
作業の前に、PCの電源を切り、電源ケーブルをコンセントから抜いてください。体に溜まった静電気は、金属部分に触れて逃がしてから始めます。自分で作業したくない場合は、購入元や修理を受け付けている店に依頼することもできます。
買わなくてよい場合
- 年数だけを理由に塗り替える必要はありません。温度が上限に届いていないなら、そのまま使えます。
- 温度が高い原因はグリスとは限りません。ケース内のほこり、ファンの停止、クーラーの取り付けの緩みでも上がります。
- グリス自体は安く手に入ります。ただし塗り替えにはクーラーを外す作業が要ります。温度に問題が出ていないなら、その手間をかける理由がありません。
塗り替えると決めた場合
上のとおり、温度に問題が出ていなければ塗り替えは要りません。下記は、温度を測ったうえで塗り替えると決めた場合の候補です。対応を確認しやすいメーカーの製品から1つずつ選んで並べたもので、当サイトが実際に使用して比較したものではありません。購入前には、必ずメーカーの仕様欄で対応状況をご確認ください。
Noctua|ノクチュア クーリング熱伝導グリス3.5gサーマルグリス [NA-CW1クリーニングワイプx3枚付属] NT-H2-3
Noctua NT-H1の使用期間はメーカー公表で最長5年です。上の表のとおりです。
ARCTIC MX-4 4g アークティック MX4 グリス グリース 熱伝導グリス サーマルコンパウンド ペースト シリコングリス カーボンベース ヒートシンクペースト CPU 冷却グリス 冷却 冷却グリース
ARCTIC MX-4は、公式のスペックシートに耐久年数の記載を確認できませんでした。公表が無いことは品質とは別の話です。塗り替えの時期は、年数ではなく温度で判断してください。
よくある質問
CPUグリスは何年で塗り替えるべきですか。
年数では決まりません。メーカーが公表している使用期間は、確認できた範囲ではNoctuaの最長5年だけで、公表していないメーカーもあります。高負荷のときの温度が上限に届いていないなら、塗り替えは要りません。
よく「2〜3年」と言われるのはなぜですか。
出どころを確認できませんでした。ただしNoctuaが公表している開封前の保管期間が最長3年で、この数字と一致します。使用期間と保管期間が混ざっている可能性はありますが、当サイトではそう断定できる資料を持っていません。
CPUの温度はどこで見ますか。
タスクマネージャーでは分かりません。マザーボードメーカーのユーティリティか、BIOSの画面で見ます。測るのは高負荷のときです。何もしていないときの温度では判断できません。
何度を超えたら危ないですか。
CPUの型番によって違うため、当サイトでは一律の数字を示しません。Intelは型番ごとに「Tjunction」「最大動作温度」を公開しており、AMDも「最大動作温度」を公開しています。ご自身の型番で確認してください。
温度が高いのはグリスのせいですか。
とは限りません。ケース内のほこり、ファンの停止、クーラーの取り付けの緩みでも上がります。先にそちらを確かめてから、塗り替えを検討してください。
BTO・メーカー製PCをお使いの場合、ケースを開ける、あるいは部品を交換すると製造元の保証が受けられなくなることがあります。規定はメーカーや販売店ごとに違うため、作業の前に購入元の保証規定を確認してください。保証期間が残っていて困りごとが起きているなら、自分で替える前に購入元へ相談するほうが早く済むことがあります。
出典と確認方法
このページの互換情報は、以下の公開仕様に基づいています。同じ手順でご自身でも確認できます。
- Noctua「NT-H1 3.5g: Specifications」:CPUに塗った状態での推奨使用期間(最長5年)と、開封前の推奨保管期間(最長3年)が載っています
- Noctua「NT-H2 3.5g: Specifications」:NT-H1と同じく、推奨使用期間(最長5年)と推奨保管期間(最長3年)が載っています。動作温度の上限だけが異なります
- ARCTIC「MX-4」製品ページとスペックシート:公式のスペックシートが出荷情報のみで、耐久年数の記載が無いことを確認できます、金属を含まず導電性が無いこと、塗り方は製品ページの動画で案内していること(2026-09-14 取得)
- CPUの最大動作温度(メーカーの製品仕様):Intelは製品仕様データベース(ARK)で型番を検索し、「Tjunction」または「最大動作温度」の欄を見ます。2026-08-25に Core i7-12700 で確認したところ、どちらも100°Cでした。AMDは製品ページの Specifications にある 「Max Operating Temperature」を見ます。
この記事の互換情報は、各メーカーが公開している仕様をもとにしています。誤りが残る可能性もあるため、購入前にメーカーの公式仕様もあわせてご確認ください。
判定の根拠は判定の方法にまとめています。