本記事にはアフィリエイト広告を含みます。掲載している数値はモデルの配布ページと公式ドキュメントの実測値に基づいており、広告の有無によって内容を変えることはありません。
結論:モデルによって大きく違います
必要な容量はモデルによって大きく違います。Stable Diffusion XL 1.0は一式で6.94GB、FLUX.1 devは本体23.8GBにテキストエンコーダが加わって合計33.33GBです。本体のファイルサイズだけを見ると、必要な容量を見誤ります。
モデルごとの内訳
配布ページから取得した実際のファイルサイズです。同じページの「Files and versions」で、読者も同じ数字を確認できます。
| モデル | 内容 | サイズ |
|---|---|---|
| Stable Diffusion XL 1.0 | 本体(一式) | 6.94 GB |
| FLUX.1 dev | 本体(transformer) | 23.8 GB |
| テキストエンコーダ T5-XXL | 9.52 GB | |
| 合計 | 33.33 GB |
Stable Diffusion XL 1.0
1つのファイルにUNet・テキストエンコーダ・VAEがまとまっています。
FLUX.1 dev
本体とテキストエンコーダが別です。両方を載せる必要があります。
本体のほかに何が要るのか
画像生成では、絵を描く本体のほかに、文章を読み取るテキストエンコーダと、内部表現を画像に変換するVAEが必要です。Stable Diffusion XLはこれらが1つのファイルにまとまっていますが、FLUXは本体とテキストエンコーダが別に配布されており、両方をVRAMに載せることになります。
生成中の作業領域は別に要る
上記に加えて、生成中の作業領域が要ります。この領域は生成する画像の解像度と枚数に比例して増えるため、同じモデルでも1024×1024と512×512では必要な容量が変わります。解像度を下げる、一度に生成する枚数を減らす、という調整で減らせます。
量子化版で大きく下げられる
画像生成のモデルにも量子化版が配布されていることがあります。本体のファイルサイズを大きく下げられるため、VRAMが足りない場合の現実的な選択肢になります。
FLUX.1 devの本体を量子化したものが配布されています。下記は本体のサイズで、テキストエンコーダは別に必要です。
| 形式 | 本体のサイズ |
|---|---|
| F16 | 23.8 GB |
| Q8_0 | 12.71 GB |
| Q6_K | 9.86 GB |
| Q5_K_S | 8.29 GB |
| Q4_K_S | 6.81 GB |
VRAMが足りないときに使える仕組み
多くの実行環境には、使っていない部分を一時的にシステムメモリへ退避する機能があります(ComfyUIやAUTOMATIC1111の低VRAM向けの設定)。これを使うとVRAMが小さくても動きますが、退避と読み戻しが発生するぶん生成に時間がかかります。
間違えるとどうなるか
VRAMが足りないと、実行環境によって出方が変わります。エラーで止まる場合もあれば、自動でシステムメモリへ退避して動き続ける場合もあります。後者では「動くけれど1枚に何分もかかる」という形になり、原因が容量だと気づきにくくなります。生成が極端に遅いときは、まずVRAMの使用量を見てください。
足りるか確かめる手順
- タスクマネージャーの「パフォーマンス」→GPU→「専用GPUメモリ」で、搭載量と使用中の量を確認します。
- 使いたいモデルの配布ページで、必要なファイルをすべて足した容量を出します。本体とテキストエンコーダが別配布のモデルでは、両方を数えます。
- 生成する解像度を下げて試します。512×512で動いて1024×1024で止まるなら、作業領域が足りていません。
- 実行環境の低VRAM向けの設定を有効にします。遅くはなりますが、動くようになることがあります。
- それでも足りなければ、量子化版のモデルを試します。本体のサイズを大きく下げられます。
解像度を下げる・設定を変える・量子化版を使う、はいずれも費用がかかりません。カードの買い替えはそのあとで判断できます。
買い替えなくてよい場合
- 量子化版を使えば、本体のサイズを半分以下にできることがあります。買う前に試してください。
- 生成する解像度を下げるだけで収まることがあります。作業領域は解像度に比例して増えるためです。
- 低VRAM向けの設定を有効にすれば、時間はかかっても生成はできます。枚数をこなさない用途なら、これで足りることがあります。
関連する判定
- 必要VRAMの計算のしかた
- 主要モデルの必要VRAM一覧(実ファイルサイズ)
- VRAM容量ごとに動かせるモデル
- VRAMとシステムメモリの違い
- システムメモリはどれくらい必要か
- ローカルと月額はどちらが安いか
出典と確認方法
このページの数値は、以下の一次情報に基づいています。同じ手順でご自身でも確認できます。
- Hugging Face のファイル一覧:モデルの配布ページで「Files and versions」を開くと、ファイルごとのサイズが表示されます。使いたい量子化のファイルサイズが、重みを載せるのに必要な容量です。大きいモデルは複数ファイルに分割されていることがあり、その場合は合計が必要な容量になります。
- いま空いているVRAMの確認方法:タスクマネージャーを開き、「パフォーマンス」タブでGPUを選びます。「専用GPUメモリ」の欄に、搭載量と使用中の量が出ます。モデルを載せられるのは、この差の分だけです。
- llama.cpp 公式ドキュメント(quantize / bits per weight):量子化の形式ごとの1重みあたりビット数(Q4_K_M・Q8_0・F16 など)
当サイトは配布ページから取得した実ファイルサイズと、パラメータ数からの計算値を自動で突き合わせ、大きく食い違う値は公開せずに除外しています。モデルは入れ替わるため、判断の前には配布ページの現在のファイルサイズもあわせてご確認ください。
判定の作り方・自動で行っている検算・運営者の立ち位置は判定の方法にまとめています。
よくある質問
本体のファイルサイズと同じVRAMがあれば動きますか。
足りないことがあります。テキストエンコーダとVAE、そして生成中の作業領域が別に必要だからです。本体のサイズに余裕を足して考えてください。
生成した画像が灰色一色になります。
VRAM不足が原因のことがありますが、それだけとは限りません。解像度を下げて試し、それで正常に生成できるなら容量の問題です。解像度を下げても同じなら、実行環境の設定やモデルの読み込みを確認してください。
VRAMが足りない場合、システムメモリを増やせば速くなりますか。
退避先としてシステムメモリは使われるため、極端に少ない場合は増設で改善することがあります。ただし退避が起きること自体が遅さの原因なので、速度を戻すにはVRAMに収める必要があります。
LLMと画像生成では、必要なVRAMの考え方は同じですか。
違います。LLMは重みを載せられるかがほぼすべてですが、画像生成では生成中の作業領域が解像度に応じて増えます。同じモデルでも設定によって必要な容量が変わります。
この条件に合う製品
下記は、この記事の条件に合う製品です。対応を確認しやすいメーカーの製品から機械的に選んだもので、当サイトが実際に使用して比較したものではありません。購入前には、必ずメーカーの仕様欄で対応状況をご確認ください。
Palit NE75080019T2-GB2031A (GeForce RTX 5080 GamingPro 16GB) / Palit(パリット)