本記事にはアフィリエイト広告を含みます。掲載している数値はモデルの配布ページと公式ドキュメントの実測値に基づいており、広告の有無によって内容を変えることはありません。
結論:条件付きでYES。8GBでもStable Diffusion XLは設定を絞れば動き、FLUX.1は両方を小さくした版にすれば12GBに収まります
条件付きでYESです。VRAM(グラボ専用のメモリ)が8GBでも、Stable Diffusion XLは設定を絞れば載る見込みです。FLUX.1は、本体と文章を読み取る部品の両方を小さくした版(量子化版)にすれば合計約10.2GBで、12GBのグラボに収まる計算です。
結論に合う候補を見る(ページ内の製品カードへ移動します)
お使いのVRAM容量で、どのモデルが動くか
手持ちの容量から引けるようにしました。容量はタスクマネージャーの「専用GPUメモリ」で分かります。足りない場合でも動かない訳ではありませんが、システムメモリへあふれるぶん遅くなります(あふれたときの症状)。表の Q4_K_S・Q8_0 は、本体を小さくした版(量子化版)の種類の名前で、数字が小さいほどファイルが小さくなります。
| VRAM | Stable Diffusion XL(一式6.94GB) | FLUX.1 dev(本体+文章を読み取る部品) |
|---|---|---|
| 8GB | 設定を絞れば収まる(生成中に一時的に使う作業領域の分が少ない) | 収まらない(いちばん小さい組み合わせ、本体 Q4_K_S 6.81GB+部品 Q5_K_M 3.39GB でも合計10.20GB) |
| 12GB | 収まる | 両方を小さくした版なら収まる(本体 Q4_K_S+部品 Q5_K_M で合計10.20GB、作業領域の余りは約1.8GB) |
| 16GB | 収まる(余裕あり) | 収まる(本体 Q6_K 9.86GB+部品 Q5_K_M で合計13.25GB) |
| 24GB以上 | 収まる | 両方 Q8_0 で収まる(本体12.71GB+部品5.06GB で合計17.77GB)。小さくしない合計33.33GBは収まらない |
FLUX.1の合計は、本体と文章を読み取る部品(テキストエンコーダ)T5-XXLの両方をVRAMに置いた場合の量です。T5-XXLは小さくしない版が9.52GBで、小さくした版も配布されています(Q8_0 5.06GB・Q5_K_M 3.39GB・Q4_K_S 2.74GB)。配布元は品質のために Q5_K_M 以上を勧めているので、表では部品を Q5_K_M 以上で数えました。画像に変換する部品(VAE、ae.safetensors)は約0.34GBで、表の合計には含めていません(12GBの行の余り約1.8GBの中に収まる大きさです)。小さくした版どうしを使うには、両方を読める実行環境(ComfyUI の拡張 ComfyUI-GGUF など、配布ページに書かれているもの)が要ります。収まらない容量でも、実行環境の低VRAM向けの設定で一部をシステムメモリへ退避させれば、時間はかかっても動く場合があります。
この表は、下のファイルサイズから当サイトが並べたものです。実際に動かして確かめたものではありません。元になった数値は次のとおりです。
モデルごとの内訳
配布ページから取得した実際のファイルサイズです。同じページの「Files and versions」で、読者も同じ数字を確認できます。
| モデル | 内容 | サイズ |
|---|---|---|
| Stable Diffusion XL 1.0 | 本体(一式) | 6.94 GB |
| FLUX.1 dev | 本体(transformer) | 23.8 GB |
| テキストエンコーダ T5-XXL | 9.52 GB | |
| 合計 | 33.33 GB |
Stable Diffusion XL 1.0
絵を描く本体(UNet)・文章を読み取る部品(テキストエンコーダ)・画像に変換する部品(VAE)が1つのファイルにまとまっています。
FLUX.1 dev
本体とテキストエンコーダが別のファイルで配布されていて、生成には両方を使います。
本体のほかに何が要るのか
画像生成では、絵を描く本体のほかに、文章を読み取るテキストエンコーダと、内部表現を画像に変換するVAEが必要です。Stable Diffusion XLはこれらが1つのファイルにまとまっていますが、FLUXは本体とテキストエンコーダが別のファイルで配布されていて、生成には両方を使います。両方をVRAMに置くと、その合計の容量が要ります。
生成中の作業領域は別に要る
上記に加えて、生成中の作業領域が要ります。この領域は生成する画像の解像度と枚数に比例して増えるため、同じモデルでも1024×1024と512×512では必要な容量が変わります。解像度を下げる、一度に生成する枚数を減らす、という調整で減らせます。
量子化版で大きく下げられる
画像生成のモデルにも量子化版が配布されていることがあります。本体のファイルサイズを大きく下げられるため、VRAMが足りない場合の現実的な選択肢になります。
FLUX.1 devの本体を量子化したものが配布されています。下記は本体のサイズで、テキストエンコーダは別に必要です。
| 形式 | 本体のサイズ |
|---|---|
| F16 | 23.8 GB |
| Q8_0 | 12.71 GB |
| Q6_K | 9.86 GB |
| Q5_K_S | 8.29 GB |
| Q4_K_S | 6.81 GB |
VRAMが足りないときに使える仕組み
多くの実行環境には、使っていない部分を一時的にシステムメモリへ退避する機能があります(ComfyUIやAUTOMATIC1111の低VRAM向けの設定)。これを使うとVRAMが小さくても動きますが、退避と読み戻しが発生するぶん生成に時間がかかります。
間違えるとどうなるか
VRAMが足りないと、実行環境によって出方が変わります。エラーで止まる場合もあれば、自動でシステムメモリへ退避して動き続ける場合もあります。後者では「動くけれど1枚に何分もかかる」という形になり、原因が容量だと気づきにくくなります。生成が極端に遅いときは、まずVRAMの使用量を見てください。
足りるか確かめる手順
- タスクマネージャーの「パフォーマンス」→GPU→「専用GPUメモリ」で、搭載量と使用中の量を確認します。
- 使いたいモデルの配布ページで、必要なファイルをすべて足した容量を出します。本体とテキストエンコーダが別配布のモデルでは、両方を数えます。
- 生成する解像度を下げて試します。512×512で動いて1024×1024で止まるなら、作業領域が足りていません。
- 実行環境の低VRAM向けの設定を有効にします。遅くはなりますが、動くようになることがあります。
- それでも足りなければ、量子化版のモデルを試します。本体のサイズを大きく下げられます。
解像度を下げる・設定を変える・量子化版を使う、はいずれも費用がかかりません。カードの買い替えはそのあとで判断できます。
買い替えなくてよい場合
- 量子化版を使えば、本体のサイズを半分以下にできることがあります。買う前に試してください。
- 生成する解像度を下げるだけで収まることがあります。作業領域は解像度に比例して増えるためです。
- 低VRAM向けの設定を有効にすれば、時間はかかっても生成はできます。枚数をこなさない用途なら、これで足りることがあります。
Stable Diffusion XLとFLUX.1を動かす場合の候補
下記は16GBのRTX 5060 Tiと12GBのRTX 5070です。どちらもStable Diffusion XLが収まり、FLUX.1も本体と文章を読み取る部品の両方を小さくした版なら収まる計算です(上の表)。FLUX.1の本体を Q6_K まで大きくするなら16GBのほうです。対応を確認しやすいメーカーの製品から1つずつ選んで並べたもので、当サイトが実際に使用して比較したものではありません。購入前には、必ずメーカーの仕様欄で対応状況をご確認ください。
PNY | ピーエヌワイ VCG5060T16DFXPB1-O (GeForce RTX 5060 Ti OC 16GB)
MSI GeForce RTX 5070 12G GAMING TRIO OC グラフィックスボード VD9068
よくある質問
本体のファイルサイズと同じVRAMがあれば動きますか。
足りないことがあります。テキストエンコーダとVAE、そして生成中の作業領域が別に必要だからです。本体のサイズに余裕を足して考えてください。
生成した画像が灰色一色になります。
VRAM不足が原因のことがありますが、それだけとは限りません。解像度を下げて試し、それで正常に生成できるなら容量の問題です。解像度を下げても同じなら、実行環境の設定やモデルの読み込みを確認してください。
VRAMが足りない場合、システムメモリを増やせば速くなりますか。
退避先としてシステムメモリは使われるため、極端に少ない場合は増設で改善することがあります。ただし退避が起きること自体が遅さの原因なので、速度を戻すにはVRAMに収める必要があります。
LLMと画像生成では、必要なVRAMの考え方は同じですか。
違います。LLMは重みを載せられるかがほぼすべてですが、画像生成では生成中の作業領域が解像度に応じて増えます。同じモデルでも設定によって必要な容量が変わります。
出典と確認方法
このページの数値は、以下の一次情報に基づいています。同じ手順でご自身でも確認できます。
- Hugging Face のファイル一覧:モデルの配布ページで「Files and versions」を開くと、ファイルごとのサイズが表示されます。使いたい量子化のファイルサイズが、重みを入れるのに必要な容量です。大きいモデルは複数ファイルに分割されていることがあり、その場合は合計が必要な容量になります。
- Hugging Face「black-forest-labs/FLUX.1-dev」(配布ページ・Files and versions):本体 flux1-dev.safetensors 23.8GB と、文章を読み取る部品 T5-XXL(text_encoder_2 の2ファイル、合計9.52GB)を別のファイルで配布していること、画像に変換する部品 ae.safetensors 0.34GB(2026-10-07 Hugging Face の API でファイルの大きさを取得して確認、英語ページ)
- Hugging Face「city96/FLUX.1-dev-gguf」(FLUX.1 dev の本体を小さくした版):FLUX.1 dev の本体(transformer)だけを量子化したファイルの大きさ F16 23.8GB・Q8_0 12.71GB・Q6_K 9.86GB・Q5_K_S 8.29GB・Q4_K_S 6.81GB(2026-10-07 Hugging Face の API で取得して確認、英語ページ)
- Hugging Face「city96/t5-v1_1-xxl-encoder-gguf」:FLUX.1 が文章を読み取るのに使う T5-XXL を量子化したファイルの大きさ f16 9.53GB・Q8_0 5.06GB・Q5_K_M 3.39GB・Q4_K_S 2.74GB と、品質のために Q5_K_M 以上を勧めていること、ComfyUI-GGUF で画像生成のモデルと一緒に使えること(2026-10-08 Hugging Face の API と README で確認、英語ページ)
- Hugging Face「stabilityai/stable-diffusion-xl-base-1.0」(配布ページ):Stable Diffusion XL 1.0 の一式のファイル(6.94GB)の配布元(2026-10-07 ページの到達を確認、英語ページ)
- いま空いているVRAMの確認方法:タスクマネージャーを開き、「パフォーマンス」タブでGPUを選びます。「専用GPUメモリ」の欄に、搭載量と使用中の量が出ます。モデルを入れられるのは、この差の分だけです。
- llama.cpp 公式ドキュメント(quantize / bits per weight):量子化の形式ごとの1重みあたりビット数(Q4_K_M・Q8_0・F16 など)
この記事の数値は、配布ページで公開されている実ファイルサイズと、パラメータ数からの計算をもとにしています。モデルは入れ替わるため、判断の前には配布ページの現在のファイルサイズもあわせてご確認ください。
判定の根拠は判定の方法にまとめています。